眼瞼下垂|大阪市東住吉区・針中野駅の皮膚科・形成外科|針中野みずた皮ふ科・形成外科

大阪市東住吉区駒川5丁目23-18 針中野クリニックモール2階
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眼瞼下垂

眼瞼下垂|大阪市東住吉区・針中野駅の皮膚科・形成外科|針中野みずた皮ふ科・形成外科

眼瞼下垂とは

眼瞼下垂のイメージ

眼瞼下垂は上まぶた(上眼瞼)が垂れ下がり、瞳にかぶさってくる病気です。正確には目を開いたときに、上まぶたが黒目(角膜)の上縁にかかる高さより下がる状態をいいます。
視野が狭くなる、目が細くなり眠たそうに見える、まぶたを上げようとするため代わりに額(ひたい)を上げてしまいおでこにシワが寄る、といった症状が特徴的です。
外見上の不都合が生じたり、慢性の頭痛や肩こり、転倒のリスク上昇など身体の不調につながることもあります。

こんな症状ありませんか

  • 上まぶたが重く感じる、目が開けにくい
  • 目を開けるときに、おでこに深いシワができたり、まゆ毛が吊り上がったりする
  • 視野が狭くなった気がする(目が小さくなってきている)
  • 最近、周りの人から眠たそうだとよく言われる
  • 右目と左目で開き具合に差がある
  • 上まぶたにくぼみがある
  • 慢性的な肩こりや頭痛、首の痛みがある
  • 眼精疲労がつらい
  • 長年、ハードコンタクトレンズを使っている

眼瞼下垂の原因

眼瞼下垂の原因は大きく生まれつきの「先天性眼瞼下垂」と、加齢やハードコンタクトなどが原因となる「後天性眼瞼下垂」があります。

主な原因

  • 加齢性(腱膜性)眼瞼下垂
    加齢によってまぶたを引き上げる腱膜がゆるむため、上まぶたが垂れ下がってきます。
  • コンタクトレンズの使用
    装用や取り外しの動作でまぶたが引っ張られ、腱膜がゆるむことがあります。
  • 先天性眼瞼下垂
    生まれつきまぶたを引き上げる筋肉や神経に異常がある場合です。重度の場合は視力発達にも影響が及ぶ可能性があります。
  • 外傷・手術後
    まぶたや目の手術などによるダメージで、腱膜が損傷し起こることがあります。

影響

まぶたが下がると上方視野が遮られるため、日常生活や運転、読書などに支障をきたすことがあります。外見上の問題から精神的ストレスを感じる方も少なくありません。視野を確保するために眉を上げてしまうと、額の筋肉や首に負担がかかり、慢性的な肩こりや頭痛が生じる場合があります。

治療の基本

眼瞼下垂の治療は、通常は手術で垂れ下がったまぶたを引き上げます。腱膜がゆるんでいるタイプは比較的手術で改善が見込めます。視野の問題や頭痛・肩こりなどの症状が軽減することが多く、外見上の印象も向上します。手術が難しいケースや症状が軽い場合は、経過観察やテープ・専用眼鏡で一時的にまぶたを持ち上げる方法を取ることもありますが、根本的な解決とは言えません。

鑑別が必要な疾患

  • 眼瞼痙攣:初期には目の違和感やまぶしさを感じる場合があり、進行するとまぶたの筋肉が勝手にピクピク動き、目があけにくくなることもあります。
  • 重症筋無力症や動眼神経麻痺などの神経・筋肉の異常
  • ホルネル症候群(自律神経の障害)
  • 偽性眼瞼下垂(まぶたの皮膚弛緩のみ)

これらに該当する可能性がある場合は、追加の検査や専門医の診察が必要です。

眼瞼下垂の手術

眼瞼下垂とは、加齢やコンタクトレンズの装用などの影響で、まぶたを上げる腱膜や筋肉がゆるみ、上まぶたが垂れ下がって目が開けにくくなる病気です。当院では、視野が狭くなるなどの機能障害がある方を対象に、保険診療で手術を行っています。

主な術式

1.挙筋前転術/挙筋短縮術

  • 対象:加齢やコンタクトレンズ使用による腱膜性眼瞼下垂、軽度の先天性眼瞼下垂など
  • 方法:伸びてまぶたの縁(瞼板)から外れた腱膜を再固定して、まぶたを上げやすくする手術です。挙眼筋自体がある程度機能している方に適しています。
  • 特徴:比較的シンプルな術式で、腱膜のゆるみが原因の眼瞼下垂に有効です。下垂が重度の場合は適応外になることがあります。

2.眼瞼皮膚切除術

  • 対象:まぶたの皮膚がたるんで視野を遮っている場合(眼瞼皮膚弛緩症)
  • 方法:二重のラインやまゆ毛の下を切開し、余分な皮膚を切除します。
  • 特徴:挙筋自体がしっかり働いており、皮膚のたるみが主な原因の方に適しています。

3.前頭筋吊り上げ術

  • 対象:先天性眼瞼下垂や筋疾患など、挙筋の力が著しく弱い場合
  • 方法:おでこの筋肉(前頭筋)とまぶたを紐でつなぎ、前頭筋の動きでまぶたを上げます。紐には患者さん自身の大腿部から採取した筋膜や人工素材を用いることがあります。
  • 特徴:挙筋前転術などが適応できない重症例でも、視野を広げる効果が期待できます。
  • 適応の多くは小児で全身麻酔での手術が必要になることも多く、その場合は連携医療機関である大阪公立大学医学部付属病院の小児形成外科にご紹介いたします。

手術の流れ

1

手術前の検査・診察

医師が眼瞼下垂の原因や程度を確認します。手術の必要性や方法についてご説明します。

2

手術当日

  • 指定された時間にお越しください。当日は洗顔後、メイクや整髪料は使用しないようお願いいたします。
  • いつも服用している薬がある方は、医師の指示に従って服用を続けてください。

3

手術直後

  • 手術後はまぶたの腫れや痛みが生じる場合があり、処方された痛み止めを服用できます。
  • 術後は麻酔や手術の影響で視界が狭くなっています。事故防止のため、車や自転車の運転は避け、公共交通機関(当院は近鉄針中野駅 徒歩1分です)などをご利用ください。
  • 当日は入浴や洗顔はできません。

4

手術翌日

  • ガーゼを外し、傷の状態を診察します。特に問題がなければ、この日からシャワーや洗顔が可能になります。

5

手術1週間後

  • 抜糸を行い、目の周りのメイクもOKになります。ソフトコンタクトレンズはこの時期から使用可能な場合が多いですが、ハードコンタクトレンズは再発のリスクがあるため、医師にご相談ください。
  • 仕事復帰のタイミングも、状態に合わせてご案内いたします。

当院の特徴

  • 保険適用の診療
    視野や機能面に支障がある眼瞼下垂に対して、保険診療で手術を行っています。
  • 患者さん一人ひとりに合わせた術式選択
    まぶたの状態や原因を丁寧に診断し、適切な方法をご提案します。
  • 合併症や注意点も丁寧に説明
    ダウンタイムの過ごし方や日常生活の注意点をしっかりお伝えし、安心して受けていただけるようサポートいたします。

眼瞼下垂は、視野狭窄だけでなく、肩こりや頭痛の原因にもなる病気です。まぶたの下がりでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。